非日常への入り口。珈琲とチョコレート「蕪木」

珈琲とチョコレート 蕪木 kabuki

都会の喧騒を離れ、日々の忙しさで乱れた自分の心を整えたいと思う時、あなたはどんな場所を求めるだろうか。

神社。夜の海。川辺。

自分とゆっくりと向きあえる静かな場所・・

昔ながらの個人商店が軒を連ねるような町「鳥越」。
都営地下鉄大江戸線蔵前駅から鳥越神社を超え、約10分ほど歩を進めていくと、こちらに何かを語りかけるようにひっそりと存在しているものに気づく。

一見民家に見える建物。非日常への入り口。「蕪木」だ。

意志ある道具たち

非日常への扉を開けるとそこにあるのは、静寂と暗闇。
小さく流れるジャズの音色が心地よい。

そして道具たち。

都心のカフェで良く見るような最新鋭の器具はない。


しかしここにある全ての道具たちはそれらを遥かに超越する価値がある。


それはきっと店主の蕪木氏が毎日丁寧に丁寧に取り扱ってきたに違いないからだ。

道具一つ一つに物言わぬ意志を感じる。
まるで息をしているかのようだ。

随所に感じるおもてなしの心

さりげなく置かれた一輪挿し。
主張しているようでしていない。
しかし、あるだけでぐっと店内が引き締まって見えるから不思議だ。

人を招き入れる空間の景色を大切にする。

店主のお客様に対するおもてなしの姿勢が垣間見える。

おもてなしをする人の心が現れたさりげない行動は、言葉に替わる力がある。

冷えた体に白湯が染み入る。

嬉しい心遣いである。

美しき所作

コーヒーを挽き、

お湯をケトルに移し替え、

ネルドリップでコーヒーを抽出する。

珈琲焙煎士でありチョコレート技師である蕪木氏の見惚れるほどの美しき所作。

その動作には一切無駄が無く、またその一つ一つの動きから鳴る音が耳に心地よい。

五感を働かせる、というより五感が勝手に動き出すような感覚とでも言うのだろうか。

珈琲とチョコレート

蕪木氏によって丁寧に焙煎された珈琲のみを堪能するのでも良い。

ただチョコレートと合わせる事でしかできない味の相乗効果を体験してもらいたいのだ。

果香(かこう)。木苺を思わせるようなフルーティな酸味。
溜息が出るほど美味い。

ブレンド「珀(はく)」と果香(かこう)。

深煎りの珀(はく)は優しい苦味で甘さを包んだ二重構造になっているようなイメージだ。

最初に感じた苦味はすぐに口の中から消え、苦味に包まれていた甘さが顔を出す。

そのタイミングで果香(かこう)を口の中に頬張ると、果香(かこう)の持つ苺のような酸が際立つ。

正に組み合わせの妙。

知らぬ間に蕪木の世界観にどっぷりと酔いしれていた。

最後に

ポップで軽快なミュージックとフレンドリーな接客で沈んだ心が晴れやかになるような場所では決してない。ましてやその逆でもない。

蕪木の空間はただただフラットに存在するのだ。

自分の心の声に耳を傾け、自問自答できる場所。

複数人で行くのではなく、ぜひあなた一人で非日常のドアを開け、蕪木の世界観を堪能して頂きたい。

店舗情報

住所〒111-0054 東京都台東区鳥越1-15-7
営業時間平日: 13:00-20:00(L.O.19:30)
土日祝:11:00-20:00(L.O.19:30)
Wi-Fiなし
禁煙・喫煙禁煙
駐車場無し
焙煎機Fuji Royal
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