手挽きコーヒーミルは国内・国外にて様々なモデルが開発・販売されている。
■ ポーレックス(Porlex)
■ Zpro(ジープロ)
■ Timemore(タイムモア)
■ Kinu(キヌ) M47
など高品質なモデルが各社で続々と発表されている群雄割拠のコーヒーミル戦線の中で、やはり頭一つ抜けているのは究極の手挽きコーヒーグラインダーとまで言われているComandante(コマンダンテ) C40だ。特徴は以下の4項目。
■ 粒度の均一性
■ 微粉発生量の少なさ
■ ハンドルの回しやすさ
■ 使い方のシンプルさ
その機能性は業務用グラインダーとして高い人気を誇るEK43とも比較されるほど。そんな特徴を持つ最高峰のグラインダーから抽出されるコーヒーは実にクリーンな味わいに仕上がる。
さらにメッシュ(粒度・挽き目)幅はエスプレッソからフレンチプレスまで幅広く、一台あれば長年重宝する。
今回はコマンダンテを使用しているプロのトップバリスタから自宅でコーヒーを楽しむコーヒーラバーまで幅広いコマンダンテユーザーにご活用いただける、粒度の調整法とその挽き目に合ったおすすめの抽出方法をご紹介したい。
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粒度の調整方法

使い方(粒度の調整)はいたってシンプル。
三角形の挽き目ダイヤル(つまみ)を回して細かくしたり荒くしたりすることができる。回すとカチッと音がするので、一回カチッと音がしたらそれを1クリックとする。

粒度をもっと荒くしたければ挽き目ダイヤルを左に回し、粒度をもっと細かくしたければ右に回す。
非常に簡単でシンプルな粒度設定でエスプレッソ用の極細挽きからフレンチプレス用の粗挽きまで均一性を保ったまま挽くことができるのがコマンダンテの最大の特徴。
コマンダンテの均一性をさらにグレードアップさせたい人、再現性の高い競技会レベルの抽出を行いたい人はKruve Shifterもしくはサザコーヒーが販売しているパウダーコントロールストッカーの購入を検討するとよいだろう。粉をふるいにかける事で正確なメッシュコントロールができる。
クリック数による粒度の変化



何回クリックすればどの抽出方法に最適な粒度になるのか曖昧なままコマンダンテを使っている人はとても多いと思う。以下では「クリック数に応じた粒度サイズ」と「各粒度に最適な抽出方法」を写真とともにシェアしていきたい。
エスプレッソ用 4クリック〜16クリック
4〜10クリックまでが極細挽き。12〜16クリックまでが細挽き。
スタート位置(ゼロ点:挽き目ダイヤルを締めていきハンドルが回らなくなる位置で挽き目ダイヤルを固定)から、4クリック〜16クリックはいわゆる極細挽きから細挽きに値し、エスプレッソ用として使用できる範囲の粒度。







ハンドドリップ用 18クリック〜36クリック
18〜26クリックまでが中細挽き。28〜36クリックまでが中挽き。
この粒度帯はハンドドリップに適しており、粒度の揃い方も非常に均一である。
豆の細胞が硬めで成分が出ずらい浅煎りの豆は中挽きより少し細かい中細挽きで挽くことで、そのコーヒーのポテンシャルを引き出すことができる。










フレンチプレス用 38クリック〜52クリック
38〜42クリックまでが中粗挽き。44〜52クリックまでが粗挽き。
もちろん52クリック以降も粗挽きとして挽くことはできるが、粒度にバラツキが出始めてくるため、粗挽きとして実用的なのは52クリックまでが限度となってくる。








ミル使用時の注意点

コマンダンテは非常に粒度の均一性に優れ、微粉も出づらい高性能のコーヒーミルだが、使い方によってはそのポテンシャルを最大限発揮できない場合がある。以下の2つを守って使用する事でよりコマンダンテとお友達になることができ
る。
■ ミルを正しく使う事
■ メンテナンス・掃除をする事
詳しくは以下の記事でそれぞれ紹介しているのでぜひとも参考にしてほしい。
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最後に

上記の説明ではざっくりと挽き目によって「エスプレッソ用」「ハンドドリップ用」「フレンチプレス用」と3つに分けた。
しかし近年では粗挽きをハンドドリップ用として使用したり、中挽きをフレンチプレス用として使用したりする向きもあるので、より用途の幅を持たせて以下の表にまとめたのでぜひ参考にしてほしい。
クリック数(0から) | 挽き目 | おすすめの抽出方法 |
4〜10 | 極細挽き | エスプレッソ |
12〜16 | 細挽き | エスプレッソ |
18〜26 | 中細挽き | ハンドドリップ |
28〜36 | 中挽き | ハンドドリップ〜フレンチプレス |
38〜42 | 中粗挽き | ハンドドリップ〜フレンチプレス |
44〜52 | 粗挽き | ハンドドリップ〜フレンチプレス |