TIMEMORE(タイムモア)のスケールは本当にいい商品なのか検証してみた【比較レビュー】

「ドリップスケールを購入してみようかな?」

 

と思い立ってウェブで探した時にまず一番に最初に目に付くのがHARIO V60ドリップスケールだろう。ドリップスケールの定番中の定番だ。価格も手頃でホームバリスタ御用達の商品としても知られている。もちろん店舗で業務用として使用されているのも見かける。

その対抗馬として、同価格帯のスケールとして追い上げを見せているのが上海のコーヒー器具メーカーTimemore(タイムモア)社が販売する「Black Mirror(ブラックミラー)」だ。ブログやYoutubeでの露出具合を見る限り知っている人も多いかもしれない。

Timemoreの名前が認知され始めたのは実はスターバックスがきっかけ。上海のスターバックス旗艦店がまだ当時無名だったTimemoreの手挽きミルを販売したことで話題になった。

その後ブログやYoutubeでも紹介されることが増え、日本での知名度も上がってきたのだ。実際に使用者からは「なかなか良い商品」と聞くことも多くなった。


どのような商品なのかずっと気になっていたこともあり実際に購入して今回使ってみることにした。最近ではHARIOとTIMEMOREのどちらを買うかで悩んでいる人も散見されるので記事の後半ではこの2つのスケールの性能比較もしていきたい。購入の参考にして頂ければ幸いである。

 

 

 





TIMEMORE BLACK MIRROR全パーツ

左上から箱、スケール本体、シリコンパッドそしてUSB Type-Cケーブル。説明書は英語及び中国語表記のものが同梱されている。










スケール本体を取り出すと、上部には保護シールが貼られている。これがなかなかニクい演出で、各ボタンやアイコンのガイドになっている。


Black Mirorの使い方はとてもシンプルではあるが、買った直後はこのシールを貼ったまま使用することをおすすめしたい。僕自身も購入したその日1日はずっと付けっぱなしのままドリップ作業を行った。そのおかげかすぐに操作に慣れることができた。










慣れてきたら剥がしてしまおう。










Timemore Black Mirror 特徴

特徴1 シンプルな操作性

Timemore Black Mirrorの使い方は非常にシンプル。使用するボタンは左右の2つのボタンだけ。隠しLEDディスプレイなので電源OFFの状態ではまだボタンが表示されていない。










右のボタンを軽くタッチすると電源がONになり、「パッ」と数字が現れる。右の数字が重さ、左の数字がタイマーになっている。重さは小数点第一まで測れるので使用するコーヒー豆やお湯を正確に測ることができる。










左のボタンはタイマーの操作、電子音ON/OFFの切り替え、オートタイマー機能のON/OFFの切り替えに使用する。商品に同梱されている説明書は英語と中国表記のみで分かりづらいので、以下で詳しく説明している。使い方が分からなくなった時のためにぜひ以下の画像を保存して頂き説明書として活用してほしい。










 右ボタン

■ 電源OFFの状態からタッチ:電源ON
■ タッチ:0リセット (TARE)
■ 2秒長押し:電源OFF

 左ボタン

■ タッチ:タイマースタート・ストップ
■ 1秒長押し:タイマーリセット
■ 5秒長押し:電子音ON/OFF 切り替え
■ 8回タップ:自動ドリップモード切り替え










特徴2 オートタイマー機能

Timemore Black Mirrorの大きな特徴といえばこのオートタイマー機能だろう。Brewista Smart ScaleⅡにもある機能だが、TIMEMOREの価格帯でこの機能が搭載されているのは驚きである。

非常に便利な機能で、ボタンを押す回数が減り抽出オペレーションがスムーズになるので店舗で取り入れても良い。

それではこのオートタイマー機能がどういったものなのか見ていこう。

 


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Aマークが点灯している事を確認。点灯していなければ左のボタンを8回タップするとオートタイマー機能に切り替わる。










まずは挽いたコーヒー豆をドリッパー内にセットする。










左のボタンを軽くタップすると3、2、1とカウントダウンが始まる。










カウントダウンが終了したらオートタイマー機能の準備が完了し、重さは0表示に。










お湯を注ぐと同時にタイマーが自動的にスタートする。










ドリッパーを外すとその時のタイマーと重さがストップし、少しの間だけ点滅して知らせてくれる。どのくらいの湯量を使いどのくらいの時間でドリップを終了したのかをメモしておけば次のドリップに活かすことできる。


このオートタイマー機能はドリップ以外にもエスプレッソ抽出の際においても役に立つ。20秒ほどの短時間で抽出が終わってしまうエスプレッソの場合、その20秒の間にやるべきことが多い。

抽出スタートボタンを押すと同時に、マニュアルでタイマーボタンをスタートさせ、抽出ストップボタンを押すと同時にタイマーをストップしなければならない。


エスプレッソ抽出はこれ以外にも気にかけることが多くオペレーションが煩雑になりかねない。1秒で味が大きく変わってしまうエスプレッソ抽出においてこのオートタイマー機能はドリップよりも効力を発揮してくれると言えそうだ。










TIMEMORE VS HARIO

中堅クラスのスケールといえばHARIO V60ドリップスケール。価格帯もTIMEMOREと同じくらいでこの二つの間でどちらを購入するか迷っている人は実は多い。それではいよいよ性能を比較していきたい。




デザイン性比較

デザインは人によって好みが分かれるので主観になってしまうが、僕は圧倒的にTIMEMOREの方が好み。高級コーヒースケールとして知られるAcaia(アカイア)のデザインに寄せているのか、「シンプルでスタイリッシュ」なデザインは毎日のドリップシーンを彩ってくれる。正確にコーヒーを淹れるのも大事だが楽しく、かっこよく淹れられるかも同じくらい大事だと思っている。

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サイズ比較

 サイズ

■ TIMRMORE   奥行15.2cm  幅13cm 

■ HARIO   奥行190cm   幅12cm 



HARIOは面長な印象に対し、TIMEMOREはすっきりとした正方形タイプ。 液晶と操作ボタンが前に飛び出てる分だけHARIOの方がサイズ的に大きい。











 高さ

 

■ TIMRMORE  2.6cm

■ HARIO   2.9cm  

 

高さは数字上ではほぼ変わらないが持つとHARIOの方が薄く感じる。理由は前方部分と後方部分が薄くなっているため(写真上2枚目参照)。











 重さ

 

■ TIMRMORE 380g

■ HARIO 265g

 

持ってみてもHARIOの方が明らかに軽い。ただ僕は正直スケールに軽さを求めていない。適度な重量があった方がテーブルの上で滑ることがないので安心してドリップすることができる。

また適度な重さに加え、TIMEMOREはスケールの裏に滑り止めが4箇所ついているのでスケールに少し触れただけでスケールがズレてしまうことはまずないだろう。HARIOは軽い上に滑り止めが付いていないのでやや心許なさを感じる。











充電式 or 電池式

 充電式 or 電池式

 

■ TIMRMORE 充電式

■ HARIO  電池式

 

TIMEMOREはType-CのUSBで充電できるタイプ。充電式の場合は乾電池を購入する必要はないのが良い。ただコンセントがない野外での使用で充電が切れた場合は困る。

その点HARIOは乾電池のストックを持っていれば万が一電池が切れても問題ない。野外での使用でも安心だ。TIMEMOREはフル充電で約10時間使用可能。

ちなみに価格帯は変わるがHARIO V60 メタルドリップスケールは充電式となっている。

 











シリコンパッドの有無

 シリコンパッド 有 or 無

 

■ TIMEMORE 有

■ HARIO 無

 

シリコンパッドはサーバーの滑り止め防止、またスケール本体のキズ防止に一役買ってくれる。しかし、シリコンパッドはただ単に滑り止めやキズ防止のためだけのパーツではない。スケールにおけるシリコンパッドはそれ以上に重要な役割を果たす。

スケール本体には「ロードセル」という重さを検知するセンサーが内蔵されており、直射熱の影響を受けやすい。シリコンパッド無しでスケールを使用した場合スケールの精度に悪影響が出てしまう。そのためシリコンパッドは必ずスケールに乗せて使用することをおすすめする。











計測の精度比較

 計測精度

 

■ TIMEMORE  ○

■ HARIO △

 

各スケールに一円玉を乗せて計測精度を検証。

TIMEMOREは1枚(1g)で重さが計測された。それに対しHARIOは3枚(3g)乗せてやっと重さが表示。3g未満の重さが計測できないことで困る場面も実際に起こり得る。

例えば使うコーヒー豆を少し増やしたく新たに2g計測しようとしてもそれができないのだ。(0表示から重さを計測する場合)











TIMEMOREであれば少し粉量を足したいと思った時でも高精度で計測してくれる。









上の2枚の写真は出来上がり後のコーヒーの量を計測したもの。TIMEMOREは小数点第一まで細かく計測できているが、HARIOは四捨五入され表示されてしまった。

お湯を注ぐドリップ中も正確な注湯量を測るなら間違いなくHARIOよりTIMEMOREの方が良いだろう。











反応の速さ比較

 反応の速さ

 

■ TIMEMORE

・起動時間 3.7秒
・TARE 1.2秒
・タイマースタート 0.6秒
・タイマーストップ 0秒
・タイマーリセット 1.3秒


■ HARIO

・起動時間 2.1秒
・TARE 0.3秒
・タイマースタート 1.3秒
・タイマーストップ 0秒
・タイマーリセット 1.3秒

3回計測の平均値
TARE=スケールに物を乗せて0表示にする時

 

ボタンの反応速度に関してはそれぞれ一長一短がある結果に。HARIOは起動のスピードとTAREのスピードがTIMEMOREに比べて早い。一方タイマースタートの反応に関してはTIMEMOREの方が良い。ただこの反応速度に関してはそこまで気にするほどの差ではないと個人的には思う。










タッチ音の有無

 タッチ音の有無

 

■ TIMEMORE  有

■ HARIO 無

 

TIMEMOREはタッチ音の切り替えが可能。僕は個人的にタッチ音がある方が押した反応が分かりやすくて使いやすいと思っているので常にONにしている。煩わしく感じてきたらOFFに切り替えてもよいだろう。










液晶の見やすさ

 液晶の見やすさ

 

■ TIMEMORE  ○

■ HARIO △

 

TIMEMOREはLEDディスプレイのため表示が見やすい。またドリップをしていない隣にいる人が表示を確認する時も問題なく見れる。後輩にドリップトレーニングをする時など効力を発揮するだろう。


HARIOはバックライトがなく黒文字のためやや暗い。明るい場所での使用をおすすめする。またディスプレイ範囲が真ん中に寄っておりやや狭いので、隣にいる人が数字を確認する場合は見にくい。もちろん一人でドリップ作業をする分には全くその点は問題はない。

ちなみにHARIO V60 メタルドリップスケールはバックライト仕様なので少しは見やすくなる。

 











総評

仕事柄様々な種類のスケールを使用してきた僕ならこの二つで迷っている人がいたら間違いなくTIMEMOREをおすすめするだろう。その理由は計測精度の高さとオートタイマー機能があること。

acaiaのようなスタイリッシュなデザイン性に加え、Brewistaのような機能性を備えたスケールがこの価格で購入できるのはかなりコストパフォーマンスが高いと言える。

もし特にデザインも細かい機能性もこだわりがないのであればどちらもドリップスケールとしては良い商品ではあるので、安く販売されている方を購入すれば良い。

ドリップスケールは美味しいコーヒーへの第一歩。ぜひドリップ専用スケールを手元において毎日のドリップライフをエンジョイしてほしい。

 

 

 

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