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[コーヒーミル比較検証レビュー]コマンダンテとポーレックスを徹底的に比較してみた

店舗で飲んだ美味しいコーヒーを、家で淹れた時に味が全く違うという経験をあなたもしたことがあるのではないだろうか。

同じ抽出方法、同じレシピで淹れても味が全く違う。
そこであなたは抽出方法が悪かったのかもしれないと、抽出テクニックを磨くかもしれない。

それも大事である。

ただもう一つ大事なことがある。

それは、

使用するコーヒーミルの種類である。


コーヒーを粉砕できればどんなミルでも同じだと思っているとしたら、是非読んで欲しい内容だ。

今回は最強コーヒーミルと謳われているコマンダンテと長年愛されているポーレックスミニを使い、スペックの違いを徹底的に比較し、ミルの性能が如何にコーヒーの味に影響を与えるのかをあなたにシェアしたい。

とても興味深い結果になったので最後までお付き合い頂ければ幸いだ。

スペック比較1
一度に挽くことができるコーヒー豆の量

ポーレックス 約20g 
コマンダンテ  約30g 

ポーレックスは一度に挽けるコーヒー豆の量が約20g前後。コマンダンテは約30g前後という結果だ。

1杯分のコーヒーを作るのに10g使用するとすればポーレックスでは2杯分、コマンダンテでは3杯分のコーヒー豆を一気に挽くことができるという計算だ。

自分用のコーヒーを淹れるだけならポーレックスでもコマンダンテでもどちらでも問題はないだろう。

スペック比較2
グラインドスピードと疲労感

手挽きのコーヒーミルの魅力は何と言っても、手に伝わるあのゴリゴリと音を立てる、「挽いている感覚」だ。
この感覚は電動ミルでは味わえない。しかしこの長所も一気に短所に変わってしまう脆さがある。

いくらあなたがコーヒーラバーだからといってこれが毎日、何年も続くとなるとコーヒー豆を挽くことが億劫になってしまうかもしれない。

「もっと速く挽きたい。」
疲れない電動ミルが欲しい。

という欲望の結果、長年愛用していたコーヒーミルでさえも棚の奥底で埃を被っていつしか忘れられてしまうのだ。

そんな手挽きコーヒーミルにとって重要なグラインドスピードと疲労感をコマンダンテとポーレックスで比較してみる。

グラインドスピード

コマンダンテとポーレックスでは明らかな差が出てしまった。

15gのコーヒーを挽いた際の時間は以下の写真の通りだ。
尚、手回しのスピードによる差が出ないようどちらも1秒1回転のスピードで回している。

ポーレックス 約1分
コマンダンテ  約30秒

上記の写真から分かるように15gのコーヒー豆を挽くのに約1分かかるポーレックスに対しコマンダンテでは約30秒以内で挽くことできるという結果が出た。

これが手挽きであると考えると高速である。

疲労感

ポーレックスはコニカル刃でゴリゴリとコーヒー豆をすり潰しているという感覚が手に伝わるのに対し、コマンダンテではどちらかというとコーヒー豆をカットしているという感覚である。

全く疲れない。そして心地よいとさえ感じる。

コマンダンテには回転する”軸”を支える「ベアリング」が内蔵されており、これにより滑らかな回転が実現され、エネルギー消費量を格段に少なくすることができるのだ。

スペック比較3
「粒度の均一性」

均一ではない粒度のコーヒーから美味しいコーヒーを作るというのは再現性に乏しくとても難しい。
つまり挽いたコーヒーの粒度が均一であればあるほど美味しいコーヒーを作ることが簡単になる。

粒度が不揃いであると美味しいコーヒーを抽出するのが難しくなる訳とは?
粒度が均一でない(粒度分布が広い)ということは、例えば中挽きで挽いたとしても細挽きや粗挽きのコーヒーも少なからず混じるということである。粒子の小さい細挽きのコーヒーは粗挽きのコーヒーより先に成分が抽出され、粒子の大きい粗挽きのコーヒーは細挽きのコーヒーより成分の抽出が遅い。

つまり、細挽きのコーヒーは過抽出傾向になり雑味や渋みが、粗挽きのコーヒーは逆に未抽出傾向になりしっかりとコーヒーの良い成分が抽出しきれないという結果になる。

つまり粒度が均一であればあるほど(粒度分布が狭ければ狭いほど)、コーヒーからの成分の出方が同じようになり、コーヒー抽出に再現性が生まれ、美味しいコーヒーを淹れることがより容易になる、という訳である。

それでは、ポーレックスとコマンダンテの粒度の均一性の違いを見てみよう。

中挽きでの比較

上記の写真はポーレックスとコマンダンテで挽いた中挽きのコーヒーである。ポーレックス(写真左)は丸で囲んだ部分に粗挽きレベルの粉が見られるが、それでもとても均一性が高いことが分かる。

だがコマンダンテはそれを上回る。

粒度の均一性に加え、挽かれた粉のカット面にも統一性が見られる
実に芸術的であり、別格の精度を誇る。

次は中粗挽きでの均一性の違いを見てみよう。

中粗挽きでの比較

ポーレックス(写真左)では、中粗挽きで挽くと極粗挽きで挽かれたものがかなり多く混じっていることが分かる。

中挽きまでは安定していた粒度も中粗挽きレベルになると途端に弱点を見せ始める。これはどの手挽きミルでも見られる現象なので致し方ない。

ポーレックスは極細挽きから〜中挽きの範囲でなら使用可能だ。

コマンダンテ(写真右)は中粗挽きでもかなりの均一性の高さを見せる。これよりさらに荒くすると若干だが粒度に乱れが見え始めるがそれでも高い精度でグラインドしてくれる。

極細挽き〜粗挽きまで幅広い粒度を高い精度で網羅している点で、コマンダンテ は他の手挽きミルを遥かに凌駕している。

スペック比較4
「微粉量」

微粉がコーヒーのテイストに与える影響は計り知れない。KRUVE Sifter(クルーヴ シフター)というパウダーコントロールができるコーヒー器具が登場するなど、コーヒー抽出において多くのバリスタを悩ませているのが微粉の存在である。

微粉がなぜ忌み嫌われているのか?
出来上がりのコーヒーの味に悪影響を与えるからである。

微粉は非常に細かい粒子のため、コーヒーの成分がお湯に移行する速度が非常に早い。そのため、抽出が完了した頃には渋みや雑味など味や食感に悪影響を与える成分が微粉から抽出されてしまっている。

コマンダンテはその微粉の発生を抑える仕組みになっているという。

さあ、それではコマンダンテとポーレックスでは微粉の量にどのくらいの違いが出たのか見てみよう。

コマンダンテとポーレックスで挽いた中挽きのコーヒーの微粉量の検証。30回茶こしで振るとポーレックスの方が3倍くらい微粉の量が多い。
ポーレックス(左)・コマンダンテ(右)

挽いた15gの中から5g取り、茶こしを使って30回振って落ちた微粉が上の写真である。左がポーレックス、右がコマンダンテ。

グラム換算すると0.1g未満で計測不能であったが、目視で確認したところ、

挽いたコーヒー豆から出た微粉量の差は実に3倍。

この差は非常に大きく、味に与える影響も大きいのではないかと推測できる。

抽出検証

それでは実際にポーレックスで挽いたコーヒーとコマンダンテで挽いたコーヒーを使用しての抽出検証を行いたいと思う。

使用器具とレシピは以下の表の通りである。

<抽出レシピ>

抽出器具 クレバーコーヒードリッパー
コーヒー インドネシア Tim Tim マンデリン  トップスペシャルティ
焙煎度 深煎り
コーヒー量 15g
粒度 中挽き
湯量 225g
湯温 88度
抽出時間 4分経過後ブレイクして透過開始。トータル約5分

今回は再現性と安定性に優れ、検証するにはもってこいの台湾製コーヒードリッパー・クレバーで抽出した。
抽出器具には抽出テクニックを必要としない、再現性と安定性に優れたクレバーコーヒードリッパーを使用。非常に検証に向いている器具だ。

抽出時間の違い

粉にお湯を注いでから4分経った後にスプーンを使用してブレイクをし、すぐにカップにクレバードリッパーを乗せ抽出を開始。

結果、ポーレックスは抽出時間5分30秒、コマンダンテは抽出時間4分30秒。

ポーレックスは透過するのに実に1分半も掛かっており、コマンダンテより1分も長い抽出時間となった。

ポーレックスで挽いたコーヒーには細かい微粉が液体に溶け込む
ポーレックスの方は湯が抜けるスピードが遅い傾向
この差は何か?
微粉量の違いであると推測できる。

グラインド時に微粉の発生が少ないコマンダンテはスムーズにお湯が抜けたが、微粉が多いポーレックスはお湯抜けが悪い。これは微粉がペーパーフィルターに目詰まりを起こしお湯の通り道を塞いでいるからであると言える。

この後行うテイスト検証ではこれが味にどのような影響を与えるのか検証をするので楽しみにしていて欲しい。

液色の違い

ポーレックスの方がコマンダンテに比べ若干濃い液色になった。

これは微粉の影響によりお湯抜けに時間が掛かり、ドリッパー内で湯だまりができ、お湯とコーヒーの接触時間が長くなってしまったからであろう。

コマンダンテの方に比べ、ポーレックスの方がより成分が多く抽出されているということが分かる。

テイスト検証

red poison coffee roaster レッドポイズンコーヒーロースター パプワニューギニア コーヒー豆

さあそれでは、味にどのような違いが出たのか実際に味の検証をしてみよう。

味の複雑さ

コマンダンテに比べ粒度分布が広いポーレックスで挽いたコーヒーの方が、複雑な味わいを感じる。

複雑さと言うのはコーヒーの世界では「コンプレックス」と表現し良い意味として使われる。

しかし良い意味でも悪い意味でも複雑であると言わざるを得ない。

微粉の多さから来る雑味や苦味や渋みなどは、過抽出気味のコーヒーに見られる味の傾向だ。それによって良い部分がマスクされてしまっているのが非常に残念だ。

コマンダンテは粒度分布が狭く粒度の均一性が高いため、成分の出方も均一になり、とてもまとまった味のコーヒーに仕上がっている。

クリーンさ

これはコマンダンテが圧勝である。

均一な粒度、また微粉が少ない事で、雑味や渋みが少なく、深煎りにも関わらず非常にクリーンで綺麗な印象のコーヒーに仕上がった。
深煎りが嫌いな人にもぜひ飲んで頂きたい、と思ったほどだ。

フレーバー

ポーレックスの方はフレーバーが感じずらかった。

対してコマンダンテの方はスペシャルティコーヒーが持つフルーツの酸を感じることができた。

これはグラインド時における摩擦熱の発生を軽減できているかいないかが分かれ道になる。


コーヒーは熱に弱く、アロマやフレーバーなどの揮発成分はその熱によって揮発してしまう。
摩擦熱の発生を軽減する作りになっているコマンダンテの方は深煎りにも関わらずフレーバーが豊かで非常に驚いた。

マウスフィール(触感)

マウスフィールにも大きな違いを感じる。

コマンダンテで挽いて抽出したコーヒーには心地よく滑らかなマウスフィールを感じ、舌に引っ掛かりがない。

一方ポーレックスの方は舌に少しザラつきを感じる。また深煎りのコーヒーを飲んだ際に感じるイガイガした感覚が喉に残る。

ポーレックスで挽いたコーヒー豆を使用して淹れたコーヒーはカップの底に微粉が見える。
カップ底に残る微粉

ざらつきの原因はやはり微粉。

多い微粉量ゆえ、ペーパーフィルターでは吸着されなかった微粉がカップの底に残っているのが見える。

温度帯による味の変化

ポーレックスの方は冷めてくると過抽出による渋さや雑味が際立ってくる。
一方コマンダンテは冷めてもカップクオリティが下がることはなく、最後まで美味しく飲むことができた。

長所・短所

ポーレックスには微粉の多さや広い粒度分布という一見弱点とも取れる部分が逆に長所となり、苦くて渋くはあるけれども複雑な味わいのコーヒーに仕上がる。コーヒーに深みのようなものを求める人には強い味方になってくれるであろう。

しかしそのポーレックスが持つ「複雑な味わいのコーヒーを作り出す」という長所もコマンダンテに掛かればいとも簡単に成し得る事ができる。

コマンダンテが持つ粒度の均一性を駆使すれば、

粗く挽いたコーヒーに意図的に細かいコーヒーを少量加え、複雑な味わいのコーヒーを狙った通りに作り出すことが出来る。

ポーレックスの一番の長所である「複雑な味のコーヒーを作り出す」こともコマンダンテにはいとも簡単にできてしまうのである。

コマンダンテはやはり優秀である。

ただ高価だ。これがコマンダンテのデメリット。

だが言おう。

手挽きミルの中では最強である。

まとめ

コマンダンテとポーレックス。どちらがより優れているかの検証。

同じコーヒーでもグラインダーによってここまで味の違いが出るのには本当に驚きである

コーヒーをより美味しく淹れるための抽出方法や抽出テクニックを追求することも大切かもしれない。

しかしグラインダーによってここまで味の違いが顕著にでることを考えると、抽出スキル以上に使用しているグラインダーを再考する必要があると思わずにはいられない結果となった。

手挽きミルの中ではコマンダンテの右に出る機種はない。

また、バリスタの世界大会でも多くのトップバリスタが使用し、本格的なコーヒーショップでは必ず見かける業務用の電動グラインダー「EK43」にも引けを取らない精度を誇ると個人的には感じる。

EK43を使用しているコーヒーショップで飲んだコーヒーに感銘を受けるくらい美味しいと感じ、同じ体験を家でもしたいと思って家で淹れてみたら全然味が違かった、という経験をあなたもしたことがあるのではないだろうか。

EK43の味を家で再現したいなら絶対にコマンダンテしかないだろう。

それくらいコマンダンテは本当に素晴らしい優秀なコーヒーミルなのだ。
是非あなたも実際に手にとってその性能を確かめてもらいたい。

間違いなくあなたのコーヒーライフが今より何倍も何十倍もランクアップするはずである。


Comandante(コマンダンテ ) C40 MK3

ポーレックス コーヒーミル セラミック ミニ

コマンダンテ VSポーレックス(PORLEX) の比較
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